築炉が導く未来への架け橋
株式会社恭築は、大阪府高石市を拠点に築炉工事を専門に手掛ける企業です。熟練した職人たちが一丸となり、最高品質の炉を築き上げます。安全性と効率性に徹底的に配慮し、革新的な技術を駆使してお客様のニーズに応えます。確かな実績と豊富な経験を持ち、お客様との信頼関係を築きながら、モノづくりの原点に立ち返り、産業の進化に貢献しています。
築炉とは?
焼却炉とか築炉と聞いてもなかなかイメージがつかないと思いますが、一般的に知られているもので例えるとピザ窯や陶芸窯になります。ピザ窯は基本お店の中に窯がありますが、ピザを焼くごとにお店が熱くならないのは耐火レンガや耐熱レンガで覆われているから周りが熱くならずにピザだけを焼くことが出来ます。それと同じ原理で焼却炉もゴミを燃やすところが耐火レンガや耐熱レンガがあることで周りに影響なくゴミだけを燃やすことが出来ます。

築炉工事のプロフェッショナル
築炉とは、化学工場や製鉄所、ごみ焼却場などで使用される炉を建設することを指します。この築炉作業には、耐火材料を用いた特殊な技術が必要であり、そのためには築炉技能士という国家資格が必要です。築炉技能士の試験は学科と実技の両面で行われます。実技では、粘土質耐火煉瓦などを使って炉壁を築く作業が行われます。築炉技能士の資格には一級と二級の2つの種類があります。築炉技能士は、現場での実務経験を重ねて資格を取得することが求められます。

炉の種類
高炉スラグ
高炉スラグは、高炉内で鉄鉱石から製造される溶けた銑鉄と、鉄以外の成分や副原料である石灰石やコークス中の灰分が一緒に溶融分離回収された物質です。高炉で生成される銑鉄1トン当たりには約290キログラムのスラグが生成されます。高炉から排出されるスラグは、溶融状態で約1,500℃の高温を持ち、その後の冷却方法によって徐冷スラグや水砕スラグに分類されます。これらのスラグは鉄鋼製造プロセスにおいて重要な役割を果たしており、再利用やリサイクルが行われることが一般的です。
徐冷スラグ
徐冷スラグは、溶融スラグを冷却ヤードに流し込み、自然放冷と適度な散水によって徐冷処理されることで形成されます。この冷却処理により、溶融スラグの温度が徐々に下がり、その結果、スラグが結晶質で岩石状の形態を持つようになります。徐冷スラグは一般的に鉄鋼製造や他の産業分野で利用されており、その特性を活かしてさまざまな用途に応用されています。
水砕スラグ
水砕スラグは、溶融スラグに加圧水を噴射するなど急激に冷却処理することにより、ガラス質で粒状の水砕スラグとなります。この冷却処理によって、溶融スラグの構造が変化し、固化したスラグは均一な粒状の形態を持ちます。水砕スラグは一般的に鋼材や建設材料の製造や土木工事において利用されており、その特性を活かして多様な用途に応用されています。
製鋼スラグ
製鋼スラグは、銑鉄やスクラップから成分を調整し、靭性や加工性に優れた「鋼」を製造する製鋼工程で副生されます。製鋼スラグには、転炉工程から生成される転炉系スラグと、スクラップを原料とする電気炉製鋼工程で生成される電気炉系スラグがあります。転炉系スラグは高炉で生成された鉄から成分を調整し、さまざまな製品に利用されます。一方、電気炉系スラグは電気炉での製鋼工程において副生成物として発生し、再利用や資源としての有効活用が模索されています。
転炉系スラグ
転炉系スラグは、高炉徐冷スラグと同様に冷却ヤードで放冷や散水により徐冷処理された後、さらに加工され、さまざまな製鋼スラグ(転炉系)の用途に利用されています。転炉で生産される1トンの鋼材に対して約110キログラムのスラグが生成されます。この転炉系スラグは、製鉄工程において重要な副産物であり、環境への影響を考慮しながら適切に処理されることが求められます。さまざまなリサイクルや利用方法が研究されており、資源の有効活用や環境への負荷軽減に向けた取り組みが進められています。
電気炉系スラグ
電気炉系スラグは、鉄スクラップを溶解・精錬する際に生成されるもので、酸化精錬によって生成される酸化スラグと還元精錬によって生成される還元スラグの2種類があります。電気炉酸化スラグは、電気炉で生産される1トンの鋼材に対して約70キログラムのスラグが生成されます。一方、還元スラグは約40キログラム生成されます。これらのスラグは、製鉄プロセスにおいて副産物として発生するものであり、適切な処理やリサイクルによって資源として再利用されることもあります。
主な業務内容
レンガ積み
炉を形成するために、レンガを積み上げて施工します。耐火レンガや断熱レンガなど、使用目的に応じて耐火性、断熱性、耐酸性、耐摩耗性などを考慮して適切なレンガを選んで使用します。大小さまざまな炉のサイズに対応し、200本×70段などの規模の炉の施工も行います。
耐火物の中でも、耐火レンガの施工は最も高度な技術を要する作業です。焼成によって寸法の誤差が生じやすいレンガを加工し、設計図に従って繊細に積み上げていく精巧な技術が求められます。

キャスター打ち
キャスターとは、「キャスタブル耐火物」という通称で知られ、耐火性を持つインスタントセメントのことを指します。主成分にアルミナ(代表的な耐火物)を含み、骨材を混ぜて施工可能な状態にしたものが一般的です。
キャスターには、現場で水を加えて混ぜ、コンクリートと同様に施工できる粉末状の「キャスタブル耐火物」と、工場で事前に調合・混練され、粘土のようにそのまま施工できる「プラスチック耐火物」という2つの主要なタイプがあります。

プラスチック施工
プラストとは、優れた耐火性を持つ骨材に粘土を添加した材料です。一定の固まりを形成しているため、キャスターのような流し込み施工には適しておらず、主に隙間や天井などに施工されます。
プラストの施工方法としては、ランマーと呼ばれるエアーツールを使用して打設する方法や、特殊な吹付機を用いる方法が一般的です。これにより、材料を均一に吹き付けることが可能となります。
